CINEMA


私の好きな映画 


               2.荒野の決闘 (いとしのクレメンタイン)

                  監督 :ジョン・フォード
                  出演 :ヘンリー・フォンダ
                       ビクター・マチュア
                       リンダ・ダーネル

                  

 

    アメリカ西部劇。ご存知、実在人物ワイアット・アープのお話。

    あまりにも有名な、OK牧場の決闘を題材に、名匠ジョン・フォードなりの解釈で、

    淡い恋心と正義の味方を描いたオリジナルストーリー。

    それに主題歌は、誰でも聞き覚えは有るが、日本ではまったく違う詩で歌われているあの歌の元曲。

アープ4兄弟は、牛の放牧にカリフォルニアに向かう途中、トゥームストンという町立ち寄るが、
留守を預けた四男(ジェームス)が殺され、牛も盗まれてしまう。復讐の為、アープは、保安官に就任する。
街の顔役として周囲から恐れられる、ドク・ホリデーとの出合。ドク・ホリデーを慕う2人の女。
一人は町の酒場女。もう一人が、東部(ボストン)での医者の時のホリデーの影を追って、西部に来た清楚な女。
西部開拓時代のそれぞれの人間模様が、情緒あふれる表現で描かれた作品。

 

好きなシーン

  @  街の保安官に就任した、ワイアット・アープ(=ヘンリー・フォンダ)は、酒場でイカサマ師相手に、
      ポーカーを楽しんでいる。これも街の様子を探るためだ。
      そこへ、酒場女(=リンダ・ダーネル)が、歌を歌いながらワイアットに絡んでくる。そして、すぐさま
      女とイカサマ師がグルである事に気づいたワイアットは、女をとがめる。

  A  ホテルの前に到着した駅馬車から、一人の女が降りてくる。
      その様子を伺っていたワイアットは、一目見るや、トキメキを感じる。
      女の困っている様子に耐え兼ねたワイアットは、声を掛け、ホテルのフロントまで案内する。
      女は、カーター・クレメンタイン
(=キャシー・ダウンズ)と名乗る。

  B  自分を追ってきたクレメンタインとの再開に戸惑うドク・ホリデー(=ビクター・マチュア)は、
     彼女に冷たく振舞う。それは、かつて自分が医者であったと思えない変わり様を、
     彼女にさらしてしまった為だ。その負い目から、ワイアットにも当り散らす。
     穏やかになだめるワイアットであってが、余りにも聞き分けのないホリデーを殴りつける。

  C  町に教会が建つ事になり、お祝いのダンスパーティーが開かれる。
     思いもよらぬ、クレメンタインからの誘いに、ワイアットは、ウキウキしながらも照れくささを
     隠しながら、腕を組みながらパーティーにむかう。
     そこでクレメンタインと踊るダンスは、廻りを和やかせる
     ちょうどその時、四男の墓参りから帰った、二男モーガンと三男バージルは、
     ブザマな長男のダンス姿を目撃し、嘆く。

  D  OK牧場の決闘に勝利した、ワイアットをクレメンタインが見おくりに来る。
     慕っていた、ホリデーは戦いで死んだが、彼女は、教師として街に残ることにした。
     ワイアットは、2人の弟が死んだ事を父親に知らせるため、故郷に帰る。
     別れ際、ワイアットは、クレメンタインって、何ていい名前なんだろうと感慨深く言う。
     またいつの日か、会える確証をつかんだ2人は、淡い思いを胸に元気で手を振る。

 

ヘンリー・フォンダ演じる、ワイアット・アープが、ホンワカした感じでありながら、

強くて、ハンサムで、とてもカッコいんです。正に、男の美学を感じさせる。

憧れの、ミス・クレメンタインがまた、美しくて、清楚で、とても魅力的な人です。

彼女と一緒にいると、どんな男でも純情になってしまう。

ジョン・フォード監督の西部劇と言えば、真っ先に思うのがジョン・ウェインだが、この映画の主演である、

ヘンリー・フォンダには、違った魅力がある。決して二枚目ではない彼が、ハンサムに見えてくる。

これも、監督の演出なのでしょうか。いずれにしても、この映画のいいところは、ホノボノした温かみの中に、

所々にシッカリト緊張感が有る所です。思春期の頃の淡い・・・思いがよみがえってきます。