私の好きな映画 4
4.スティング
監督 :ジョージ・ロイ・ヒル
出演 :ロバート・レッドフォード
ポール・ニューマン
ロバート・ショー
脚本 :デビット・S・ワード
二人の主役が人気絶頂の頃の作品で、映画の為の完全オリジナル脚本
如何にして面白い映画を作るかを追求したかとも言える作品で、まさに、
どんでん返しの連続。
ストーリー展開が簡潔で、それでいて細かい所に気を配っている。
脚本につじつまの合わない所がまったく無く、100点満点の出来である。
演出も、申し分の無い出来で、完璧を追求したとも言えるコダワリが
感じられる。
いつもの様にグループで、詐欺を働くジョニー(ロバート・レッドフォード)達。
今回のカモはいつももとは違っていた。そして、思わぬ大金を手にする。
ジョニーは、師匠のルーサーからこれを気に引退する事を告げられ、
そして、シカゴに居るヘンリー(ポール・ニューマン)と言う男のもとで、詐欺の腕を磨く
様に薦められる。しかし、その大金が、裏組織(マフィア)のもである事に気づいていない。その夜、ルーサーは、裏組織が仕向けた追手によって暗殺されてしまう。ジョニーは、追手から逃れてシカゴのヘンリーの基に辿りつく。ヘンリーの指揮の基、ルーサーとその遺族をともらう為、裏組織のボスを詐欺で負かしてしまう計画を立てる。友人をともらう為の仕事に、大勢の仲間が集まって来て、計画が実行される。
好きなシーン
@ ジョニーが大金を手にした後、ショーガールをデートに誘いにやってくる。
その時彼女は、ステージで踊っている。そして、花束を持って待っている
ジョニーに気づく。
安劇場のダンサーではあるが、プロとしての自覚を持っている彼女は、
バック演奏の悪さを指摘する。
A 裏組織の追手を逃れて、ヘンリーの元に逃れてきたジョニーは、
凄いヤツのイメージから、余りにもかけ離れたヘンリーの姿を見て減滅する。
B 裏組織のボスを詐欺で仕返しをする決心した2人は、
まず、如何にも田舎くさいジョニーの身なりをコーディネートして歩く。
更にヘンリーは、優秀な詐欺士仲間を、集めにまわる。
事情をすでに心得ている中間達は、すぐさまそれに答える。
C ヘンリー達は、引っ掛ける相手である裏組織のボス、ロニガン
(ロバート・ショー)に、始めて接触する為に、シカゴ発ニューヨーク行き列車に
乗り込み、ポーカーゲームをする。
お互いに、いかさまポーカーで勝負する中、手の内を知っているヘンリーに
勝負あり。賭博に勝ったヘンリーは、自分を強く印象付ける為、
ロニガンをひどくののしる。
D 決戦の日の朝、ジョニーは、行き付けのレストランで働くウエイトレスに、
バッタリ出会う。しかも、その女とは、昨晩ネンゴロナ関係になっている。
突然昨日の昼間、自分に、ヘンリーを逮捕する為に仲間を裏切れと脅迫した、
FBIを名乗る男が現れ、女を拳銃で撃つ。
横たわっている女もやはり、拳銃を握り締めていて、自分を暗殺する為に
ロニガンが雇った殺し屋である事を聞かされる。そして、FBIを名乗る男は、
自分がヘンリーに雇われたボディーガードである事を、ジョニーに告げる。
E 詐偽のクライマックス、賭博でロニガンをだます事に成功した時、ジョニーは、
ヘンリーを警察に売り渡す。それに腹を立てたヘンリーは、拳銃でジョニーを
撃つ。すぐさま、FBIを名乗っていた男が、ヘンリーを撃つ。
賭博で、大金をすってしまったと思い込み、居たたまれない状況で居る
ロニガンが、その情景を目にした時、仕方なくその場を立ち去ることにする。
何が真実なのか。
ロニガンが、立ち去った時、ハッピーエンドを迎える。
そして、皆で祝杯をあげる。
何処までが詐偽のストーリーなのか、最後まで分からないハラハラ・ドキドキ。
そして、全ての謎が解けて、気持ちの良いハッピーエンド。
これだけ完璧な脚本は、当然アカデミー賞を取っている。勿論作品賞も。
スピルバーグとは、ちょっと違った感覚の娯楽映画です。
イヤ〜、映画ってホントニいいですね。

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