フランス編
フランス編
これほど見所の多い所は、他にないんでしょうね。
私のように、建築に関わっている者だけではなく。芸術、グルメ、ファッションなどに興味を持っている人達にとって、
パリという街は、花の都と言われるくらいの事はあると言う事でしょうか。
パリには、広さと言うものが感じられます。なんと言っても地下鉄が充実している。それに、タクシー料金も安い。
でも人間がちょっと。あくまで私事ですけどね。
地下鉄
通路が細くて、くねくねした迷路状になっていて、まるで蟻の巣のよう。
電車は、ゴムのタイヤを履いていて (そう見えたけど違うのかな) バスが連結されているみたいな。
駅の間隔は日本と同じくらいだけど総延長がかなり有る。
電車に乗っていて運がよければ、大道芸人に会える。ピエロやマリオネットで芸をしている所に遭遇する事も。
降りる時は、自分で扉を開ける。勿論力は要らない。これが結構癖になりそうで1つの楽しみになる。
やられた
フランス到着2日目、オペラ座前を一人で歩いていると、
オヤジがすっと前に現れ、にこやかに手振りでこっちを見るようにと示した。
そしてすかさず、ポラロイドのシャッターを切った。
オヤジは親切ぶった表情で写真を私に手渡し、反対側の手で金をよこせと言わんばかりに、
押し付けてくる。更に、ポッケトに手を入れてきて財布を探っている。
前もって聞いていた注意項目だったただけに、落胆度も大きい。
オマエモかい
新凱旋門を含めたデフォンス(初期の頃日本では、デファンスと訳されていた)という地域の
開発担当者によるレクチャーが予定されていたが、待てど暮らせど現れない。
旅行会社の現地社員も、右往左往走り回ったあげく、結局来ない事が分り、
これが、こいつ等の個人主義会かいと思い知らされ、
他の場所で、同じような事がもう1回半ぐらいあった。
こいつ等の人間性というか、本質を確信した。
おいおい
シャンゼリゼ通りに面した、コンコルド広場近くの地下鉄を出たところで、しばらく休憩をしていた。
待ち合わせポイントらしく、パリジャン達も結構この場所に立ちつくしている。
そして人間観察をしていたら、一人のフランス風いやみなハンサム男 (キザ野朗) を着目する事にした。
ただのナンパ野郎と思い、他の人達に視点を変えているうち、
地下鉄から1組のカップルが上がって来た。すらりとしたフランス美人と真面目で好感の持てそうな青年が、
楽しそうに話しながら階段を上って来る。よくあるデートの光景。
フランス美人に気を取られているその時、キザ野朗がその女に声を掛けた。
どうやら、カップル共通の友人らしい。でも、どうも様子がオカシイ。
すると、女はキザ野朗と腕を組み、青年を置き去りにして、楽しそうに歩きだした。
青年は、一言二言声を出したが、女は軽く振り向いて、バイバイと手を振り去っていった。
青年は、あきらめて今上がって来たばかりの階段を、また降りていった。
心に決めていたビジネスバッグを買いに入った店で、若い女店員にお金は払い、
ホンのわずかなお釣りだったので、いらないよと言うと、女の子はとても嬉しそうにお礼を言ってくれた。
こちらもなれない行為で照れていると、女の子はそこに現れた、店の主人に更に嬉しそうに、
この人が、お釣りをチップにくれたと告げている。そして、女主人もお礼を言ってくれた。
この事で、少しだけフランス人を見なおした。